二世帯住宅とリフォーム

新築したばかりの注文住宅は、基本的に設備機器類も新品ですから、リフォームの心配が当面は、ありません。リフォームの時期は、建物の構造体と、建物の部材と、設備機器類の三種類に分けて把握すると良いでしょう。

注文住宅で建築された二世帯住宅ならば、国産の天然無垢材を構造体に使用する場合が多く、長期間にわたったリフォームの心配がありません。二十年や三十年が経過しても、新築時と耐久性が変化していない場合も多いからです。
建物の部材は経年劣化するので注意が必要です。長持ちする部材であっても、湿度環境の変化で腐ってしまう場合もあります。雨漏りでサビてしまう場合もあります。サビの影響で構造体に影響が出る場合もあります。

注文住宅の利点の一つが定期メンテナンスを実施してもらえる点です。新築した工務店が定期メンテナンスを施工しますので、建物の部材の経年劣化を熟知したうえで現状を確認してもらえます。早期発見で被害を最小限に抑えられます。
二世帯住宅で両親と同居していると、両親と子供夫婦で生活サイクルの違いから、住まいで過ごす時間帯が異なってきますから、住まいの変化を広い時間帯でチェックできます。なにか異常が発生しても、家族が多いほうが発見しやすいです。
二世帯住宅で注意したいのが雨漏りが発生した場合のリフォームです。安く施工できるからという理由だけで安易に他のリフォーム業者に依頼しないほうが良いです。見積りだけなら無料だからと考えてしまう場合もあるでしょうが、基本的には新築したときの工務店を頼りましょう。二世帯住宅で同居している両親と子供夫婦と、どちらかが工務店とパイプ役になるのではなく、どちらも工務店と連携を取れるようにしておきましょう。工務店と疎遠になってしまうと、つい無料見積りや一括見積りを利用してしまいがちになるからです。両親が工務店と付き合いがある場合は、子供夫婦と接触できる機会を作れるように意識してもらいましょう。子供夫婦が工務店と親しい場合も同様に、両親と工務店の担当者と話せる機会を設けましょう。

定期メンテナンスを利用するのが理想的です。注文住宅の工務店とは別にリフォームを依頼してしまうと、新築したときとは明らかに異なる部材を使用してしまったり、相性の良くない塗料や接着剤で修繕されてしまう場合もあります。住まいを大切に維持管理するには、長い付き合いが重要です。二世帯住宅で暮らす家族は、リフォームを依頼する工務店を安易に変えずに、話し合いの時間を確保しながら、長い付き合いを目指しましょう。